わが町なばりの「かわまち」と三次市の「かわまち」と、その違い

 名張市のかわまちは、上流で名張川と青蓮寺川が合流し、そして新町黒田付近でさらに宇陀川と合流し、三つの川が交わり、その後、旧町を抱え込む様に「つの字に曲がって」木津川下流域へと流れていきますが、三次市も、江の川・馬洗川・西城川と三つの川が巴状に交わる中につの字に曲がる内側に旧市街地があります。

川の交わり方や、その周辺の町の配置についても似たところが多々あり、興味深い視察でした。

三次市の方が、三次市のかわまち事業について、良かった点とそうでなかった点を教えてくれたのですが、特に「よくなかった点」が参考になりました。

よく似た両市だからこそ三次市の教訓を名張市に活かす事ができる!

 まず、三次市の場合は堤防の高さが非常に高く、返って堤防の中と外の精神的距離が離れてしまったと言う意見がある。名張市の場合は堤防の高さを高くするのではなく、引き堤と言って「川幅を広げる治水」なので三次市の失敗は当てはまらない。

また引き堤によって親水エリアが拡大し、市民の憩 いの場が増え、周辺地域との結びつきを強化する。

次に三次市も観光誘客のほとんどを、かわまちから数キロ離れたワイナリーに頼っており、名張市の赤目四十八滝との関係に似ている。

両市ともその観光客とかわまちの集客をどう活かすかが課題である

。出来れば1+1=2ではなく、1+1=5にしたい。

下の図の、方向性の一番はじめに「三次町を核とする」を持って来ているのも、その気持ちの表れであると思う。

名張市も「かわまちと旧町を核(ハブ)とし、周辺の赤目や香落渓や青蓮寺や美旗などへの観光の回遊性を高め、点在する観光資源を面にするべき」と思いました。